NPSとは?計算方法と改善ステップ【完全ガイド】
NPS(ネットプロモータースコア)とは
NPS(Net Promoter Score)は、顧客ロイヤルティを測定するための指標で、2003年にコンサルタントのフレッド・ライクヘルドがハーバード・ビジネス・レビューで発表しました。現在はApple・Amazon・Netflixをはじめ、世界中の企業で採用されています。
NPSは次の1問で測定します:
「あなたはこの製品・サービスを友人や同僚に勧める可能性はどのくらいありますか?」
回答者は0〜10のスケールで評価します。
NPSの計算方法
回答者の分類
| スコア | 分類 | 意味 | |--------|------|------| | 9〜10 | プロモーター(推薦者) | 積極的に推薦する顧客 | | 7〜8 | パッシブ(中立者) | 満足しているが特に推薦はしない | | 0〜6 | デトラクター(批判者) | 不満があり、ネガティブな口コミを広める可能性あり |
計算式
NPS = プロモーターの割合(%) − デトラクターの割合(%)
計算例:
- 100件の回答
- プロモーター(9〜10):40件 → 40%
- パッシブ(7〜8):35件 → 35%
- デトラクター(0〜6):25件 → 25%
- NPS = 40 − 25 = +15
NPSの目安
| スコア | 評価 | |--------|------| | 50以上 | 優秀(業界トップクラス) | | 30〜49 | 良好 | | 0〜29 | 改善の余地あり | | 0未満 | 要緊急改善 |
業界によって平均値が大きく異なります。SaaS業界の平均NPSは31前後、小売業は40前後とされています。自社の数値は業界平均と比較して評価しましょう。
NPSを測定するタイミングと方法
測定タイミングの種類
1. リレーショナルNPS(定期測定) 3ヶ月・6ヶ月・年1回など定期的に全顧客に送る方法。顧客ロイヤルティのトレンドを追跡するのに適しています。
2. トランザクショナルNPS(体験後測定) サポート対応後・購入後・機能リリース後など、特定のタッチポイント直後に送る方法。特定の体験の品質評価に適しています。
測定ツール
| ツール | 特徴 | 費用 | |--------|------|------| | Delighted | シンプル・NPS専用 | $17/月〜 | | Typeform | デザインが良い | $29/月〜 | | SurveyMonkey | 多機能 | 無料プランあり | | Googleフォーム | 完全無料 | 無料 |
フォローアップ質問を必ず入れる
NPSスコアのみでは「なぜその点数なのか」が分かりません。スコアの後に「その理由を教えてください(自由記述)」という追質問を必ず入れましょう。この自由記述の内容が、改善の具体的なアクションに繋がります。
なお、NPSの他に顧客満足度を測定する手法としてCSAT(顧客満足度調査)もあります。NPSとCSATを組み合わせることで、より包括的な顧客評価が可能になります。
NPSスコア改善の具体的なステップ
Step 1: デトラクター(批判者)への対応
スコア0〜6をつけた顧客には、受信後24〜48時間以内に個別フォローアップを行います。「具体的にどの点に不満を感じていますか?」という1対1の会話から、改善に直結するフィードバックを得られます。
デトラクターを放置することは、ネガティブな口コミの拡散を放置することと同義です。素早い対応で「課題を認識している誠実な企業」という印象を与えることが重要です。
Step 2: パッシブ(中立者)をプロモーターへ転換
スコア7〜8の中立者は、少しの改善や追加価値の提供でプロモーターになる可能性があります。
- 使っていない機能のオンボーディング
- 専任CSの割り当て
- 特別な新機能の先行利用
Step 3: プロモーターを活用する
スコア9〜10をつけた顧客は、テスティモニアルや紹介プログラムの最有力候補です。NPSアンケートの後に「もし良ければ、弊社について知人にご紹介いただけますか?」という紹介依頼を自然に組み込む設計が効果的です。詳しくは、カスタマーサクセス事例や顧客の声の集め方完全ガイドをご覧ください。
Step 4: 改善サイクルを回す
NPSスコアと自由記述の分析を定期的に行い、優先改善テーマを特定します。「スコアが低い顧客の自由記述で最も多く言及されているキーワード」を集計することで、最優先の課題が見えてきます。
NPSとテスティモニアルの組み合わせ
NPSスコアが高い顧客(9〜10)は、テスティモニアル依頼の最高のタイミングです。NPSアンケートの直後に「詳しい声を聞かせてください」とテスティモニアルフォームへ誘導することで、高品質な推薦コメントを効率よく集められます。テスティモニアルとは何か、ビジネスにどう活用するかについて詳しく解説していますので、ぜひご参考ください。
まとめ
NPSは測定するだけでなく、デトラクターへの即時対応・パッシブの転換・プロモーターの活用という3つのアクションを実行することで初めて価値を持ちます。四半期ごとの定期測定と、体験後の自動送信を組み合わせることをお勧めします。
顧客の声の収集・管理を一元化したい場合は、KoeCollectをご活用ください。